東京くみひも 龍工房東京くみひも 龍工房

東京くみひも 龍工房

【和館・広間】 現代美術家 舘鼻則孝 × 東京くみひも 龍工房

東京くみひも 龍工房

絹糸の染色、デザイン、組み––。

組紐を組む工程すべてを手がける「龍工房」。
組紐の歴史は古く、飛鳥時代には聖徳太子の束帯などに使用されている。仏教伝来とともに日本に伝わったと言われる組紐だが、その後は、日本独自の発展を遂げ、武具甲冑などにも用いられるようになっていく。

東京くみひも 龍工房
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今回のコラボレーション作品用に生み出された組み方で組まれた「角紐」は、表と裏で色が異なっている。これは、着物の羽裏から着想を得たものであり、伊勢半本店の「紅」で染めたピンク色の絹糸を裏面に使用したことで、差し色としての効果を発揮している。

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また、60ミリのピッチで正確に「結び」を入れることで、テクスチャーに独特の表情を与え、「冠組(ゆるぎぐみ)」で組まれた飾り結びの部分との調和が生まれている。

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組紐の復元制作
中尊寺金色堂に奉納されている「中尊寺組」をはじめ、平家納経の「経巻紐」など古代から伝わる組紐を現当主・福田隆氏が技法を研究し復元に成功した。

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組台:丸台
組紐を組むための専用台の一つ。江戸組紐を象徴する組台で、丸紐から平紐まで幅広い形状や柄を表現が可能。円形の天板は、組紐の形状だけでなく組師の心情も映し出すことから「鏡」と呼ばれている。

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組台:高台
上下左右で組玉を入れ替えながら柄出しをする組台で、多種多様な模様を再現できる。龍工房独自のへら打ちの加減によって風合いは優しく「空気を組み込む」とも表現される。

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純国産糸
組紐の主な原材料である絹糸。純国産糸と呼ばれる日本国内の生糸は、シルク業界でのシェア率が0.38%以下と大変稀少な存在となっている。

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異素材を組む
次代を担う福田隆太氏は、ステンレススチールや革などの異素材にはじまり、SDGsでも注目される竹や紙などの天然繊維など、正絹以外の素材を組む技法を積極的に研究し革新的な取り組みを行なっている。

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東京くみひも 龍工房(とうきょうくみひも・りゅうこうぼう)
1963年に創業以来、組紐にあった糸づくりに始まり、染色・デザイン・組みまでを一貫して行う都内で唯一の工房。伝統的な組紐だけでなく、先代から受け継がれてきた技術とノウハウから組紐を進化させる商品開発も積極的に行っている。

Photo by GION


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