【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」

【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」

【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」

2022年の「江戸東京リシンク展」の舞台となるのは、国指定重要文化財「旧岩崎邸庭園」。
竣工は1896(明治29)年。三菱財閥創業者・岩崎彌太郎の長男であり、三代目当主の岩崎久彌の本邸として建てられた。

設計は、日本近代建築の父と呼ばれるジョサイア・コンドル。日本初のオフィスビルと言われる三菱一号館、さらには鹿鳴館、東京国立博物館を手がけるなど、明治期の日本の建築文化に大きな足跡を残した人物だ。

【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」

17世紀初頭にコンドルの母国イギリスで流行したジャコビアン様式のデザインをベースにした木造の洋館には、シルクの日本刺繍、金唐革紙の壁紙といった日本的なモチーフであったり、玄関タイルや婦人客室などにイスラム様式が取り入れられていたりと、さまざまな意匠が見られる。

【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」

「当時は岩崎家の子供たちとその友人が集まって庭で野球をしたり、鬼ごっこをしたり、和館では節句のお祝いが行なわれていたと聞いています。戦後、GHQに接収され、神学校としても活用されたあとに返還。その後は一時期、最高裁判所司法研究所の速記者養成の場にもなっています。1960年代には、明治期の代表的な邸宅建築である点が評価され、洋館、撞球室、袖塀、和館大広間が相次いで国の重要文化財に指定され、1999年には敷地全体と実測図が追加指定となっています」

そう語るセンター長の鈴木弓氏は、今回の展覧会の見どころについて次のように話す。

「英国人建築家の設計ではあるものの、実際に手掛けたのは日本の職人の方々です。館全体が工芸品のようでもあり、タイムスリップしたような感覚を味わえる旧岩崎邸庭園と、過去から脈々と続いてきた江戸東京の伝統工芸品、革新的なアート作品とが織りなすハーモニーを感じていただければと思っています」

【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」

Photo by Satomi Yamauchi

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、十分な感染対策を講じて取材を行なっております。


オンライン開催概要
【展覧会名】 江戸東京リシンク展 -旧岩崎邸庭園で見るアートが紡ぐ伝統産業の未来-
【開催期間】 2022年3月24日(木) 14:00 〜 3月31日(木)
※オンライン開催期間終了後もアーカイブとして同URLにて閲覧可能です。
【主  催】 東京都・江戸東京きらりプロジェクト
【共  催】 公益財団法人東京都公園協会

【参加事業者】
小町紅 伊勢半本店、江戸木版画 高橋工房、江戸切子 華硝、江戸木目込人形 松崎人形、和太鼓 宮本卯之助商店、木目金 杢目金屋、東京くみひも 龍工房、金唐紙研究所(特別協力)


【江戸東京リシンク展】旧岩崎邸庭園「伝統と革新が織りなすハーモニー」