1杯150円から味わえる、本物のだしの魅力
2023.02.28
FOOD日本の誇りである鰹節を、改めて広く世の中に知ってほしい——。こうした思いから、2010年に日本橋のコレド室町1にオープンしたのが、にんべん 日本橋本店だ。江戸時代から300年以上にわたって、鰹節を通じて“だし文化”を伝承してきたにんべんが大切にしてきたのは、「本枯鰹節」へのこだわり。カツオを燻して乾燥させた荒節に、カビ付けと天日干しを4回以上繰り返して熟成させたもので、手間ひまかけた最上級の鰹節だ。
「本店は、物販だけにとどまらない体験型店舗になっており、本枯鰹節やだしの魅力をさまざまな切り口から提案しています」と、広報の小幡澄香さんは語る。鰹節を削る様子がガラス越しに見られるのが「日本橋削り場」で、ここで削ったばかりの鰹節を使ったメニューを気軽に楽しめるスペースが「日本橋だし場」だ。一杯※150円で味わえる「かつお節だし」はとりわけ好評で、23年1月末までに累計販売101万杯以上を達成。通常のだしのほか、トマト仕立てやクリーム仕立てのものも人気だ。
※2023年10月より価格を変更しております。
「トマトのグルタミン酸は鰹節のイノシン酸と相性がよく、うま味の相乗効果があります。洋風のメニューとも合うことに驚かれるお客様が多いですね」と小幡さん。炊きたてのご飯に削りたての本枯鰹節をたっぷりふりかけた「かつぶしめし」も好評で、期間限定のメニューでは、チーズなどを使ったかつぶしめしも登場。家でもぜひ味わいたいと、鰹節や削り器を購入していく人も増えているという。
本店に続き、だしのうま味を活かした料理を提供する和ダイニングやお弁当専門店、惣菜専門店など、近年は新たな業態を次々と開拓している。いずれの店舗でも、伝統的なだしの使い方を取り入れたメニューと和風以外の要素をプラスしたメニューの双方を提案。伝統の本質は大切にしつつ、新たな要素を組み合わせた挑戦が続く。
「今後も、さまざまな商品やサービスを通じてお客様との接点を増やし、鰹節やだしの魅力を知っていただく場を増やしていきたいと思っています」
日本橋だし場 はなれ かつおづくし弁当