“アート”に昇華された工芸品に、私たちは一体何を感じるのか。伝統産業の過去を辿り未来を体感する、舘鼻則孝ディレクション「江戸東京リシンク」展開催

“アート”に昇華された工芸品に、私たちは一体何を感じるのか。伝統産業の過去を辿り未来を体感する、舘鼻則孝ディレクション「江戸東京リシンク」展開催

「江戸東京リシンク」展は、アーティスト舘鼻則孝を展覧会ディレクターに迎え、長年受け継がれてきた伝統文化の新しい価値や魅力に、気づかせてくれる展覧会だ。彼の創作活動におけるプロセス“リシンク=過去の日本文化を見直し、現代に表現し繋げていく”という概念に沿いながら、江戸東京の伝統産業の過去・現在・未来、そして「これまで」と「これから」を紐解いていく展覧会。3月5日(木)から3月8日(日)、文京区目白台にある和敬塾 旧細川邸にて開催。

“アート”に昇華された工芸品に、私たちは一体何を感じるのか。伝統産業の過去を辿り未来を体感する、舘鼻則孝ディレクション「江戸東京リシンク」展開催

現代アートとして生まれ変わった新たなる伝統産業の姿に注目

今回、展覧会ディレクションを手掛けるのは、日本文化を題材にした作品を多く発表しているアーティスト舘鼻則孝氏だ。日本ならではの文化からインスピレーションをえて、現代そして未来に向けて再定義することで、今まで気が付かなかった視点をアートとして表現することは、彼が最も得意とするジャンルだ。今展覧会の最大の魅力のひとつが、舘鼻氏によってリシンクされた、さまざまな伝統産業とのコラボレーション作品。その作品にふれることで伝統産業の「これから」(未来)を垣間見ることができる。アートとは問題提起だと舘鼻氏は語るが、その投げかけに対して、私たちは一体何を感じ、どのような答えを導き出すことができるだろうか。彼からの問いかけでもあり、伝統産業の未来への挑戦でもある今展覧会を見逃さないで欲しい。会期は2020年3月5日から3月8日。東京都文京区目白台にある、昭和初期に建てられた代表的な華族邸宅「和敬塾 旧細川公爵邸」にて開催。

■ 舘鼻氏とのコラボレーション作品を出展する事業者
小町紅(伊勢半本店)・刃物(うぶけや)・東京くみひも(龍工房)・江戸切子(華硝)
※予告なく変更となる場合がございます

“アート”に昇華された工芸品に、私たちは一体何を感じるのか。伝統産業の過去を辿り未来を体感する、舘鼻則孝ディレクション「江戸東京リシンク」展開催

舘鼻則孝
1985年、東京生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎銭湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。東京藝術大学では絵画や彫刻を学び、後年は染織を専攻する。在学中は、遊女に関する文化研究と共に、江戸時代に考案された日本の伝統的な染色技法である友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。代表作「ヒールレスシューズ」などの作品が、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバード博物館など、世界著名な美術館に永久収蔵されている。近年は現代美術家として国内外の展覧会へ参加する他、伝統工芸士との創作活動にも精力的に取り組んでいる。

“アート”に昇華された工芸品に、私たちは一体何を感じるのか。伝統産業の過去を辿り未来を体感する、舘鼻則孝ディレクション「江戸東京リシンク」展開催

展覧会の会場となる和敬塾。住宅街の中とは思えないほど、静かな空気に包まれ威厳のある建物が立つ。

歴史を感じさせるクラシカルな洋館。伝統産業を体験できるワークショップも開催される

今回の会場となるのは、細川家第16代細川護立候により昭和11年(1936年)に建てられた昭和初期の代表的華族邸宅である和敬塾本館。細川護立候は、分部省国宝存会会長等の役職に就き、芸術に造詣が深く、美術の殿様とも呼ばれた。江戸時代には多くの大名屋敷や旗本屋敷が集まり、明治以降も華族などが邸宅を構えた閑静な住宅地目白台に、ひっそり
と佇む瀟洒な洋館は居心地良い。普段は一般公開されていない場所であるため、今展覧会と同時に、会場からも当時のおもむきや歴史を感じて欲しい。もう一つ楽しみにしたいのは、伝統産業を誰でも体験できるワークショップ。古くから受け継がれてきた日本特有の奥ゆかしく繊細な手仕事を自ら体験することによって、伝統工芸の価値や魅力が体感できる。

■開催予定のワークショップ
小町紅体験(伊勢半本店)・紋切体験(京源)・東京くみひも体験(龍工房)・江戸木版画体験(高橋工房)
※予告なく変更となる場合がございます

「江戸東京リシンク」展 開催概要

【開催日時】2020年3月5日(木)〜3月8日(日)10時00分〜19時00分
     (最終入場は閉館30分前)
【会場】  和敬塾 旧細川侯爵邸
      〒112-0015 東京都文京区目白台1丁目21−2
【入場料】 無料
【主催】  東京都 江戸東京きらりプロジェクト