【金唐紙研究所】秋の旧岩崎邸で金唐紙の世界を堪能する【金唐紙研究所】秋の旧岩崎邸で金唐紙の世界を堪能する

【金唐紙研究所】秋の旧岩崎邸で金唐紙の世界を堪能する

旧岩崎邸庭園(台東区)にて2025年11月1日(土)~11月17日(月)、重要文化財建造物の修復・復元制作に長年尽力し、今春他界された金唐紙研究所の設立者である上田尚さんを偲んで、金唐紙研究所が所有する約20数点の作品が旧岩崎邸洋館2階に展示(一部和館三の間にも展示)されます。

【金唐紙研究所】秋の旧岩崎邸で金唐紙の世界を堪能する
上田さんが壁紙の修復を手がけた旧岩崎邸洋館2階の客室。


明治期、その華麗な装飾で欧米を魅了した「金唐革紙(きんからかわし)」。上田さんは、1983年に始まった重要文化財・旧日本郵船小樽支店の修復事業をきっかけに、その技術を絶やしてはいけないという思いから2年後に金唐紙研究所を設立されました。試行錯誤を重ね、金唐革紙の技術に独自の技術を加えた「金唐紙」として現代に蘇らせます。旧岩崎邸庭園の洋館や撞球室(どうきゅうしつ、ビリヤードを楽しむ部屋)をはじめ各地の重要文化財建造物に使用された壁紙の修復・復元に携わりながら、国内外で作品展やワークショップを開催し、金唐紙の普及に努められました。

【金唐紙研究所】秋の旧岩崎邸で金唐紙の世界を堪能する
台東区池之端にある旧岩崎邸洋館。展示会は、11月24日まで開催中のイベント『秋空の下で楽しむ旧岩崎邸庭園』の一環。


会場となる旧岩崎邸は、明治期の大邸宅で和館の一部と洋館、撞球室が現存しています。なかでも注目は、鹿鳴館などで知られる建築家ジョサイア・コンドルによる貴重な撞球室の壁紙。金唐紙研究所を受け継いだ上田さんの孫にあたる江端茉衣さんが生前の上田さんともに修復にあたった場所です。

重要文化財に指定されている旧岩崎邸庭園で深まる秋を感じながら、金唐紙の魅力と歴史や文化にふれ、貴重な文化財の保存・修復・維持の重要性について学びを深めてはいかがでしょうか?

【展示会概要】
『旧岩崎邸で楽しむ金唐紙』
期間:2025年11月1日(土)~11月17日(月)
場所:旧岩崎邸庭園(東京都台東区池之端1-3-45)洋館2階(一部、和館三の間に展示)
参加費:無料(入園料別途)
協力:金唐紙研究所、江戸東京きらりプロジェクト
詳細:https://www.tokyo-park.or.jp/event_search/10_11_11_24.html

■金唐紙研究所
公式サイト
https://kinkarakami.com