【伊場仙】浮世絵を世界中から堪能 メタバース空間で楽しむ「浮世絵美術館」へようこそ
2023.07.26
LIFE「浮世絵」という響きは、江戸時代に確立された伝統的な木版画の技術であり、葛飾北斎や歌川広重といった日本を代表する絵師を輩出した、歴史ある芸術を連想させます。
しかし、そんな芸術作品を、物理的な制約を超え、世界中の人々が同時に堪能することができる「浮世絵美術館」とはどんなものなのでしょうか。
江戸時代から400年の歴史を誇る東京日本橋の江戸団扇と扇子の老舗伊場仙は、江戸をテーマにした仮想空間(メタバース)の「江戸バース」とタッグを組み、仮想空間で浮世絵を鑑賞できる「浮世絵美術館」を6月にオープンしました。まずは第一弾として、風景画エリアを公開。江戸の庶民に愛された浮世絵が、世界中からいつでも自由に鑑賞できます。
伊場仙は、徳川家康とともに江戸に上がった浜松の商人・伊場屋勘左衛門によって創業。創業当初は幕府の御用商人として竹材や和紙を納めていましたが、その素材を使って江戸中期に団扇を手掛けるようになったのだそう。さらに、人気絵師の初代歌川豊国、歌川国芳、歌川広重らの版元となり、浮世絵を団扇に刷り込むことを考案し、江戸で大きな人気を博したといいます。
その浮世絵は国内にとどまらず、大英博物館やボストン美術館、ヴァンゴッホ美術館など海外の名だたる美術館にも展示されるなど、世界中の人々を魅了し続けています。一本の竹を割いて仕立てる伝統的な「江戸団扇」を通じて、ユーモラスで粋な江戸文化の一つである浮世絵を伝えていこうと、伊場仙は当時から残る版木画をもとにした団扇などを、職人の手で一つひとつ手掛け、外国人旅行客の手土産としても喜ばれているのだそうです。
伊場仙が版元の作品を展示する「浮世絵美術館」は、江戸の町を再現したメタバース「江戸バース」のサテライト空間としてオープン。インターネット上に構築された3Dの美術館で、江戸時代の浮世絵を自由に鑑賞したり、アバターに話しかけたりすることができます。スマートフォンもしくはPC端末からいつでも自由に入場でき、世界中から立体的で美しい江戸の空間を満喫できる画期的な取り組みです。
暖簾をくぐると、江戸情緒を感じさせる音楽とともに、美しい金襖の広間を通り抜け、風景画がずらりと並んだエリアへと誘われます。そこでは、歌川広重の代表作である「東海道五拾三次」から、家康ゆかりの地を描いた「岡崎 矢矧之橋(やはぎのはし)」や、箱根峠の険しさを表現した「箱根 湖水図」などの浮世絵を一枚ずつ鑑賞することができます。
今後は、歌舞伎、風刺画、武者絵、春画などの各エリアが順々に開かれる予定です。浮世絵とメタバース―江戸っ子が愛した“伝統”と令和の“トレンド”を融合させた異空間で、日本が世界に誇る江戸の「浮世絵」を心ゆくまで堪能してみてはいかがでしょうか。
浮世絵美術館公式URL: https://ukiyoe.edoverse.io
◾️事業者URL
https://www.ibasen.co.jp/
◾️Facebook
東京日本橋老舗扇子 伊場仙
◾️Twitter
@ibasen1590
◾️Instagram
ibasen1590